抵当権抹消の書類をなくしたら?
住宅ローンを完済したとき、銀行から受け取った書類。
「大切な書類なので保管しておいてください」と言われたものの、そのまま何年も経ってしまった……。
そして、いざ抵当権抹消登記をしようと思ったら、
「あれ? あの書類、どこにしまったっけ?」
家中を探しても見つからない!
こんなとき、抵当権抹消登記はできなくなってしまうのでしょうか?
ご安心ください。書類を紛失していても、抵当権抹消登記をする方法はあります。
そもそも抵当権抹消登記とは?
住宅ローンを利用して自宅を購入すると、通常、銀行などの金融機関が土地や建物に「抵当権」を設定します。
住宅ローンを完済しても、登記簿に記録された抵当権は自動的には消えません。
そのため、法務局で抵当権抹消登記という手続きをする必要があります。
通常は、ローン完済後に銀行から渡される書類を使用して手続きを進めます。
なくした書類によって対応が違います
抵当権抹消登記に必要な書類には、主に次のようなものがあります。
解除証書・弁済証書など
金融機関の委任状
登記識別情報または登記済証
このうち、解除証書や委任状などは、金融機関に連絡することで再交付してもらえる場合があります。
一方、登記識別情報や登記済証は再発行されません。
ここでいう登記識別情報や登記済証は、抵当権者である金融機関のものです。自宅を購入したときに所有者が受け取った権利証とは別のものになります。
登記識別情報がなくても手続きできる?
再発行できないと聞くと、もう登記ができないのでは?と思われるかもしれません。
でも、方法はあります。
例えば「事前通知制度」という仕組みです。
これは、登記識別情報などを提出できない場合に、法務局が抵当権者である金融機関に通知を送り、登記申請が間違いないかを確認する制度です。
金融機関が所定の手続きで回答することによって、抵当権抹消登記を進めることができます。
ただし、通常の手続きより日数がかかる場合があります。
書類をなくしたら、まずどうする?
まずは、住宅ローンを借りていた金融機関に連絡し、完済時の抵当権抹消書類を紛失したことを伝えましょう。
再交付に必要な手続きや、準備する書類について案内を受けられます。
また、手元に残っている書類があれば、捨てずに保管しておいてください。
一部の書類だけが残っている場合もあります。
なお、完済から長い年月が経っている場合には、銀行の合併や名称変更などで、確認に時間がかかることもあります。
まとめ 書類をなくしても、あきらめなくて大丈夫!
住宅ローンを完済したのに、抵当権抹消登記をしないまま何年も経ってしまった。
しかも、銀行から受け取った書類が見つからない。
そんな場合でも、必要な手続きを確認することで抵当権を抹消できる可能性があります。
ただし、不動産を売却する予定がある場合などは、早めの対応が大切です。
「何をなくしたのかも分からない」
「そもそも抵当権抹消登記をしたかどうか覚えていない」
そんな段階でも、まずは現在の登記内容を確認するところから始められます。
▶ 抵当権抹消登記について詳しくはこちら|松岡司法書士事務所
