2026年10月21日水曜日

司法書士の業務紹介⑦ 認定司法書士って何?司法書士も裁判で代理人になれるの?

 


認定司法書士って何?司法書士も裁判で代理人になれるの?

司法書士といえば、不動産登記や相続手続きをする人。

そんなイメージをお持ちの方が多いかもしれません。

前回は、司法書士が裁判所に提出する書類を作成する仕事についてご紹介しました。

では、司法書士が裁判で本人の代理人になることもできるのでしょうか?

実は、一定の条件のもとでできるんです。

今回は、あまり知られていない「認定司法書士」の仕事についてお話しします。


認定司法書士とは?

司法書士には、法務大臣の認定を受けた「認定司法書士」という資格区分があります。

司法書士が所定の研修を修了し、認定を受けることで、一定の民事事件について代理業務を行えるようになります。

これを「簡裁訴訟代理等関係業務」といいます。

ちょっと難しい名前ですね。

簡単にいうと、一定の範囲内で、依頼者に代わって裁判手続きや相手方との交渉などを行う仕事です。

ちなみに、私もこの認定を受けた司法書士です。


どんな事件を取り扱えるの?

認定司法書士が代理できるのは、原則として、簡易裁判所が取り扱う訴額140万円以下の民事事件など、法律で定められた範囲の事件です。

例えば、

  • 貸したお金を返してもらえない

  • 商品の代金が支払われない

  • 賃貸住宅の敷金が返還されない

  • 少額の金銭トラブルが起きている

といったケースです。

ただし、140万円以下なら、どんな法律問題でも代理できるというわけではありません。

事件の内容や請求の性質などによって、取り扱える範囲は異なります。


裁判以外の交渉もできるの?

これも認定司法書士の仕事の一つです。

法律で定められた範囲内の民事紛争であれば、裁判になる前に相手方と交渉したり、和解の話し合いをしたりすることもできます。

つまり、必ずしも裁判を起こすことだけが仕事ではないんですね。

また、簡易裁判所での民事調停や支払督促など、一定の手続きについて代理することもできます。


弁護士とは何が違うの?

一番大きな違いは、代理できる事件の範囲です。

弁護士は、法律上の業務範囲が広く、地方裁判所や家庭裁判所などでの代理業務も行います。

一方、認定司法書士の代理権には、事件の種類や金額、裁判所などについて制限があります。

例えば、家庭裁判所での離婚調停や遺産分割調停などについて、認定司法書士が代理人になることはできません。

また、地方裁判所での通常の民事訴訟についても、認定司法書士が一般的に代理人になれるわけではありません。

この点は、弁護士との大きな違いです。


書類作成業務とは別の仕事です

ここで、前回の記事とつながります。

司法書士には、裁判所に提出する書類を作成する業務があります。

こちらは認定司法書士だけに限られた業務ではありません。

一方、依頼者の代理人として、一定の民事事件について裁判や交渉を行う業務は、法務大臣の認定を受けた司法書士に限られています。

同じ裁判に関係する仕事でも、役割が違うというわけですね。


まとめ

司法書士の仕事というと、どうしても登記のイメージが強いと思います。

でも、司法書士の業務には、裁判所への書類作成や、認定司法書士による一定範囲の民事事件の代理業務もあります。

もちろん、司法書士がすべての法律問題に対応できるわけではありません。

それぞれの専門家には、法律で定められた役割があります。

司法書士には、こんな仕事もあるんだなと知っていただければうれしいです。

司法書士の仕事については、当事務所のホームページでもご紹介しています。

▶ 司法書士とは?どんなときに相談する人?|松岡司法書士事務所

これからも、司法書士のさまざまな仕事についてご紹介していきたいと思います。